全日本実業団サイクルロードレースin丸岡 2008

福井県坂井市での実業団レース中に、死亡事故が発生…。

大会主催側サイトより。一部抜粋。


午前7:00に全日本実業団サイクルロードレースのBR-2、女子エリートの部のスタートから始まったレースでありますが、7:10スタートのBR-3の部において21km地点で大阪在住の48才の選手が、操作ミスと思われる原因で道路路肩の電柱へ衝突しました。
医療機関での緊急処置の甲斐なく、残念ながら1時間20分後に亡くなりました。


大会本部としては、レース運営上の支障をきたす恐れがあるので、緊急処置として、古城グリーンロードレースのチャンピオンの部以下9レースを中止させていただきました。


尚、実業団大会役員とも協議し、既にスタートしていたBR-2、BR-3のレースは、途中取りやめが危険であると判断し、続行し完了させました。BR-1に関しては、レース途中で中止させて頂きました。



実業団の公式サイトより。


8月3日に福井県坂井市丸岡町にて開催された、実業団サイクルロードレースin丸岡大会でのBR-3カテゴリーのレース中、事故により参加選手(所属・クラブシルベスト、登録・大阪)1名が死亡しました。
見通しの良い直線道路で右側の電柱への単独での衝突によるものです。
死因は衝突による内蔵破裂によるものですが、なぜ衝突したのか原因は調査中です。亡くなった選手の方のご冥福をお祈りします。
この事故は、BR-1のレース中に発生し、警察の現場検証によりコースの使用が不可能となり、BR-1のレースは中止いたしました。その他のカテゴリーは成立しています。


選手の皆様は健康管理、ライディングテクニックの向上などに努め、このような事故が2度と発生しないようにお願いいたします。


全日本実業団自転車競技連盟
事務局長 小黒一弘



福井新聞の記事より。


坂井市丸岡町で3日行われた自転車の「全日本実業団サイクルロードレースin丸岡」で、参加選手の大阪府吹田市、会社員黒田正巳さん(48)がコースとなっている同町下久米田の県道脇の電柱に激突、胸などを強く打ち、約1時間20分後に搬送先の病院で死亡が確認された。
この事故で、同レースの4クラス中1クラス、同時開催の一般向けレース「古城グリーンロードレース」(坂井市など主催)の12クラス中9クラスが中止された。


坂井署や主催者の全日本実業団自転車競技連盟などによると、黒田さんは公道を2周する計約52キロのBR(ビジネスマン・レーサー)-3クラスに出走。午前7時10分に発着点のふれあい広場(同町霞町3丁目)を出発し、同7時40分頃、20人ほどの集団で、現場の県道(幅員約6メートル)中央付近を時速約50キロで走っていた際、突然右にそれ、道路右端の電柱(直径約20センチ)に激突したらしい。同署で詳しい原因などを調べている。


同じ集団を走っていた参加者によると、黒田さんの自転車は事故直前、前輪がぐらつく様子がみられ、コントロールができていない様子だったという。黒田さんのレースのキャリアは3年ほどという。
現場から約30メートル離れた地点にいた監察員は「あっーという叫び声と、何かにぶつかる音がほぼ同時に聞こえ、振り向いたら男性が土手に倒れていた。心臓マッサージと人工呼吸をしたが反応がなかった」と話していた。
同レースは1989年に始まり、今年で19回目。BR-1、2、3、女子の4クラスに580人が参加していた。


同連盟西日本支部の若槻雅継事務局長は「レース中に死者が出ることは記憶になく、このような不幸な事故が起きてしまい非常に残念。亡くなられた方には、ご冥福をお祈りします。事故原因をはっきりさせ、再発防止に向けた対応をとっていく」と話している。コースの安全性については「現場は道幅が広い直線で見通しも良く、安全性は保たれていたと思っている」としている。


同レースではこのほか4人が転倒し、骨折するなどのけがをした。


P.S
上記事故の関連記事の追加。

大会に参加していた選手のブログより。
三船雅彦氏(マトリックス・パワータグ所属)



下記記事は一部抜粋しました。本文は上記リンクよりどうぞ。


丸岡ロード、いろんなところでニュースを目にされたと思うけれど、他カテゴリーにおいて大変残念な事故が発生した。
心肺停止状態との一報で警察も事故現場に数人来られているような重大事。
主催者の方々は中止と言う判断を下すことに無念な気持であったろう。


結果的には残念だが事故に遭われた方は亡くなられてしまったそうだ。
亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。


レースが中止と移動審判から伝えられ、トップチームのベテラン選手とすぐさま話し合い、ゴール地点で俺が選手を代表させてもらい
「レース中止になったことには同意します。(この時点では事故をされた方の安否は知らされていなかったので)事故をされた方の回復を望みます。是非来年以降もレース続行を望みます」
と言うことを伝えさせてもらった。


(以下略)




(略)


問題にまったく触れず、他の話題を埋めてスルーしてしまうのは俺的には何か違うし、問題と向き合わないことは選手としてよりも人間として「違う」と感じている。思い込みかもしれないが…


今でもそうだけど、俺は別に亡くなられた方や大会関係者、それに他に参加されていた方に対して責任云々を問うつもりはないし、誰の責任とかじゃないと思う。
俺がゴールラインで意見したかったのは純粋に選手として丸岡のレースは素晴らしいレースの一つだし、このような形でなくなったりして欲しくないと咄嗟に思っただけ。
それは亡くなられた方にしてもすべての方々が望んでいないと思うんだよね。


この大会に参加されている方が一番良くわかっていると思うけれど、丸岡の人たちは本当に温かいし、また来年参加したい、遊びに行きたいと思うレースだよね。それは俺だって同じ。応援も嬉しいよね。
優勝したこともあるから格別の思いをこのレースに持っている。


(以下略)

今年のTOJ・美濃ステージ(3日目)においても、系統は違うものの、人身事故が発生しております。(レース後、オフィシャルの方とレース終了直後でスピードの出ている自転車が接触しました。快方に向かっているとは聞きましたが、今はどうなってるのだろうか…)
自転車は本当にスピードの出る競技。メカに気をつけなければならないのは当然のこと、健康面に対しても気をつけなければならない。
自らも自転車(ママチャリだけど…)に乗る人間として、行動を省みなければならないなと感じました。


亡くなられた方のご冥福をお祈りします。自転車乗りとして非常に残念です。